- 1932年アメリカ映画 9/16銀座文化劇場
- 監督:ジョセフ・フォン・スタンバーグ
- 撮影:リー・ガームズ/ジェームズ・ウォン・ハウ
- 主演:マレーネ・ディートリッヒ/クライブ・ブルック
銀座文化劇場でマレーネ・ディートリッヒ主演「上海特急」を見てきました。
見終わって劇場を出ると、きれいな青空が広がっていて感激しました。
ディートリッヒは、思わせぶりな目の使い方がうるさくて、こんな気取った女よりも蒸気機関車のほうが余程美しいと思いながら見ていたのですが、最後には引き込まれました。
本当は心から愛しているのに、表面は冷たくよそよそしいという役柄はやはりディートリッヒの18番です。
心に残ったのは、愛する人から信頼を得たいのに、それが得られず、列車の暗い通路でタバコを挟んだ手を震わせているディートリッヒでした。
彼女の純情が感じられて感動しました。
ぼくは「モロッコ」を見て彼女のファンになったのですが、その映画で印象に残っているせりふがあります。
「ぼくが欲しいのは、君の笑顔だ」
「無くしてしまったわ」
1994/09/16