2016/03/15

ガメラ2 レギオン襲来


  • 1996年大映
  • 監督:金子修介/樋口真嗣(特撮) 脚本:伊藤和典
  • 撮影:戸澤潤一/木所寛(特撮) 音楽:大谷幸
  • 主演:永島敏行/水野美紀/石橋保


 火のエネルギーがガメラに集中するシーンを観ながら、火の神秘性について思いを馳せました。

 火は古来自然の持つ力の象徴でした。その火を食べ物にし武器にし推力にしているガメラは自然の力そのものでしょう。

 火の神秘な力によってガメラが蘇る時、ガメラと人間を繋ぐ勾玉は壊れてしまいます。その時人間によって創られた人工生命体であるガメラは自然の力そのものになるのです。

 レギオンとの最後の決戦に向かうときのガメラは人間から超えた存在です。人間のためでなく、自然のために戦うのです。

 少女はガメラに向かって「さようなら」と叫びます。
 それは自然そのものになったガメラへの別れの言葉でしょう。

 火のエネルギーが一点に集中し奔流となって自然を犯すものを襲うシーンはこの映画の核です。
 この映画が「人間対人間の生存を犯すもの」についての映画ではなく「自然対自然を犯すもの」についての映画であることを明らかにしています。

 タイトル・ロールでは十字架のイメージがそのまま前足を翼に変形させてジェット飛行するガメラのイメージに繋がっていきます。
 そして最後にガメラが去って行くときもこの十字架飛行でした。

 十字架の意味するものはこの場合明らかでしょう。復活と救済と神です。

 そんな難しいこと考えなくても、ジェット飛行から制動せずに着地、地面にのめり込ませた後ろ足を横滑りさせながら、火球の三段攻撃、そんなガメラのかっこ良さを観れただけでも幸せでした。

1996/07/16