- 1994年香港映画
- 監督:Lee Lik-chi/チャウ・シンチー
- 撮影:Lee Kin-Keung/Tom Lau
- 主演:チャウ・シンチー/アニタ・ユン
東京国際映画祭。
きょうは、「つきせぬ想い」で日本でも多くのファンをつかんだ、アニタ・ユンが出演した2本の香港映画を見てきました。
「0061 北京より愛をこめて?!」と「暴風眼」です。
上映前に、アニタ・ユンの舞台挨拶がありました。
想像どおり、映画のキャラクターのままの、お茶目で気さくな人でした。
僕のお目当ては、「0061 北京より愛をこめて?!」でした。
チャウ・シンチーが、主演しているからです。
この人は、香港で最高のコメディアンなのですが、日本での知名度は、ゼロ。
僕も彼の映画は、観たことがありませんでした。
観てみたら、場内から笑いの拍手が絶えない、超絶的面白作品でした。
題名からして、あの007のパロディであることは明らかなのですが、この中国の007スティーブンは、いったんは、IQが低く容姿が悪く、スパイには向かないと首になった人間です。
ドライ・マティニを愛する、「かっこいい」肉屋として生活しているスティーブンに仕事の依頼が来て、物語は、始まります。
ドライヤーをいくつも持って歩いている、ダンディーなスティーブンの武器は、拳銃ではありません。背中に吊るした、肉切り包丁です。
ただの肉切り包丁ではなく、名人の作った、常人では持てないずっしりと思い包丁です。この包丁を抜くときの、スティーブンのかっこ良さは、最高です。
気に入ったシーンは、いくつもありますが、カンフーの達人が、処刑されるシーンが最高かな。
上半身を縛られた達人は、大地に足を降り下ろす。
割れる大地。転がる処刑兵。
達人は、壁を駆け上がり、空中を走行浮遊して、逃れようとする。
凄いと思った次の瞬間、爆発する達人。
地上には、ロケット砲を構えた処刑兵。
処刑兵の飄々とした表情が、最高に面白かったです。
実は、スティーブンも処刑される運命にあったのですが、スティーブンがいかに逃れたかは、これは、見てのお楽しみ。
チャウ・シンチーの出演している映画が上映されたら、なにをおいても、駆け付けようと決心しました。
1995/09/26